
移住者の視点で能登の内と外をつなぐ。“さだまるビレッジ”が目指すもの
さだまるビレッジ
更新日:2025年6月6日
「いつかは村を創りたい」。原体験は原付バイクでの日本一周

理想とする村づくりの礎となる築70年の古民家を購入
地震をきっかけに延べ1,000人以上のボランテイアを受け入れ

竹下夫妻とさだまるビレッジ滞在中のボランティアの皆さん (2025年4月)。
0歳から75歳まで。得意を活かして活躍するボランティア

庭の一角にある、ボランティアが作ったピザ窯
日常化してしまった疲れからの解放を目指す「さだまるの森プロジェクト」

この場所が「さだまるの森」に(竹下さん提供)
子どもたちには遊び場。保護者にはコミュニティカフェを

森を整備して子どもたちの遊び場に(竹下さん提供)
震災を経て生まれた「地域」のためにという感情

竹下さんは、能登から加賀の二次避難所へ毎週通い、地域からの避難者を支えていた
一人ひとりの技術や体力を考えてボランティアをコーディネート
職人さんと大工仕事が得意なボランティアが連携する「復興DIY」

この日も中学生棟梁が”さだまるビレッジ"のDIYをしていました
インバウンド招致も視野に。「さだまるビレッジ」の次の構想

新しい拠点となるボランティアハウス。詳細はSNSで発信予定です
事業者プロフィール
さだまるビレッジ
代表者:竹下あづさ 所在地:石川県珠洲市三崎町小泊34-53
取材後記
「『さだまるビレッジ』というおもしろい活動をしている人」と聞いて、「さだまるビレッジ」に対する想像(妄想)が膨らみました。取材当日、ビレッジという名前から想像し難い立派な門の前でウロウロしていると、キャップを被り日焼けしたあづささんが登場。失礼を承知で「『さだまるビレッジ』って何をするところですか?」と聞いてみると、「よく聞かれます」と苦笑い。その飾り気のない笑顔に一瞬で惹きつけられました。あづささんは、私がシロシル能登の取材でお話を聞いた多くの方々のなかで、唯一の移住者です。地震をきっかけに、挨拶を交わす程度だった地域の人たちとの距離感は一気に縮まったそうです。移住者ならではの客観的な視点を持ちながら、理想の村づくりを目指し、内の人と外の人を繋いでいます。その周りには、あづささんの人柄に惹かれたたくさんの人が集っています。
米谷美恵(よねや・みえ、インタビューライター)
インタビューライターとして20年以上にわたり、メディアや企業、自治体など、さまざまなジャンル、媒体で2,000人以上の方々にお話を聞いてきました。好物は「人の話」。人、場所、物、想い。そのすべてに寄り添ったコンテンツ作成を心がけています。話し手の言葉に耳を傾け、ことばを整え、読んだ人の心に届くように形にしていく──。「対話から生まれる想い」を大切にしています。