
輪島に働き手を。輪島に再起の灯を。“居酒屋 連”
居酒屋 連
更新日:2025年9月1日
輪島の自然と共に歩んだ25年

自然豊かな輪島の風景

素早く魚をおろしていく河上さん

濁りのないクリアな目から新鮮さが伝わる

“居酒屋 連”名物のカマ焼き。この大きさで800円

その日獲れたばかりのイカ
二重被災により店は大規模半壊に

かつて港があった浜(2025年7月・黒島町にて)

2025年9月現在、“居酒屋 連”は仮店舗で営業中

炊き出しをしていたころの様子
仮店舗で再出発。輪島工房長屋に灯をともして

厨房の外側では美知男さんが魚をさばき、厨房のなかでは息子の義智さんが調理をする

塗りの盆に盛られた、朝獲れ鮮魚のお造り

能登地方などで食べられる小さな巻貝「シタダメ」

地元の皆さんに「シタダメ」の食べ方を教わりながら

大粒の牡蠣は夏の能登にかかせない特産品のひとつ
輪島に縁を持ってくれる人が一人でも増えたら

皆で大きなカマ焼きをわけあう幸せな時間

河上さんの携帯にはひっきりなしにお客さんから電話がかかってくる

ボランティア団体「リガーレ」の一員でもある河上義智さん
事業者プロフィール
取材後記
お店を訪れたのは、開店準備で忙しい時間帯。慣れた手つきで魚をさばいておられた河上さんに「こんなにたくさん、ご自分で釣られたのですか?」と尋ねると 「こっちは今日のお客さんが釣ってきた魚なんです。『釣った魚をさばいてくれるお店が見つからなくて……ようやくこの店を見つけたよ』と、うちを頼ってくださって。だから今日は少し忙しいよ」 と話してくださいました。 輪島のご自慢は、やはり食。とくに魚介類は絶品で、それを輪島の醤油で食べてみてほしいとのこと。輪島には醤油蔵が多く、その独特なコクと甘味を湛えた醤油は、輪島の人にとってなくてはならないもので「醤油は輪島人の血」と言われているのだとか。 教えていただいた甘口の醤油は、帰宅後もお刺身をいただくときの食卓に欠かせない存在になりました。その香りと味わいにふれるたび、河上さんの店で一緒に卓を囲んだ地元の皆さんの笑顔が思い出されます。
伊藤璃帆子(いとう・りほこ)
コラムニスト&フォトグラファー、たまに料理人。デジタルマーケティング会社勤務を経て、コンテンツプランナーとして独立。企画から制作までワンストップで手がけるマルチクリエイター。 また、Webコンテンツだけでなく料理家としても活動中。ケータリングユニットを主宰し、アートな食空間を提供している。 https://www.instagram.com/catering_unit_session/ https://www.facebook.com/rihoko.itoh