
「珠手箱」に詰め込んだふるさとへの想い。能登の一次産業を守りたい“ギフト館イマイ”
ギフト館イマイ
更新日:2025年05月25日
珠洲の一次産業を復活させたい
珠洲のお菓子をつめた「珠手箱(たまてばこ)」

ギフト館イマイで販売している「菓子珠手箱」

珠手箱に貼られるステッカー。小豆や椿など珠洲の名産が描かれている
ふるさとの一次産業を守りたい…何かいいアイデアをください!

お話をうかがったギフト館イマイの今井麻紀子(いまい・まきこ)さん
能登の名産品を販売し、珠洲の生活も支えるギフトショップ

被災前の本店(今井さん提供)

幅広い商品を揃えているギフト館イマイの店内
事業者プロフィール
取材後記
珠洲市は能登半島の最北端。津波の被害も発生した地域です。半島の最奥ということもあり、ライフラインの復旧にもかなり時間がかかりました。2025年5月時点でも、復興以前の復旧作業が続いている地域もあります。 そんな珠洲で、被災後3ヶ月でお店を再開し、今でも道の駅などを巡って能登や珠洲のお菓子や名産品を探し歩いているという今井さん。その奥にあったのは、珠洲の一次産業、ふるさとを思う気持ちでした。 「子どものころ、珠洲は何もないとこだと思って育ったんですよ。でも、故郷に戻ってきてこの仕事を始めて、珠洲のモノに触れて、自分の住むまちの素晴らしさに気づいたんです。子どもたちにも、自分の故郷を誇りに思ってほしいと思っています。」 震災前は小学校で珠洲の海藻や能登大納言小豆について学ぶ授業も行っていたのだそう。 海ぞうめん、岩のり、松茸、塩、大納言小豆……その魅力をお話される今井さんのお顔はとてもキラキラしていて、聞いているだけで食べたくてうずうずしてしまう。 「伝統文化や産業は人間が諦めると無くなってしまう。でも、諦めなければ、人の手でいくらでも復活させることもできると思うんです。」 この発信が少しでもそんな珠洲のお役に立てればと願っています。 ああ、海ぞうめん、食べてみたい……!!
島田真衣(しまだ・まい、会社員・ライター)
奈良県出身。鉄道会社のローカル線活性化企画・広報を経て現在は日用品メーカーの広報・オウンドメディアを担当。趣味は一人旅、大自然を満喫すること。