
「ここに来れば、今の能登がわかる」人をつなぐ場所“NOTOMORI”
一般社団法人NOTOMORI
更新日:2025年5月23日
「地面が跳ねた」──命からがら逃げた地震の記憶

九死に一生を得た経験を語る、笹谷さん(2025年4月撮影)
食べて、話して、繋がる場所──NOTOMORIの役割

ガラス張りの飲食スペースにはやわらかな自然光がたっぷりと差し込み、明るく開放的な雰囲気(2025年4月撮影)
NOTOMORIを情報と人の交差点に
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NOTOMORIの運営を一手に担うのは、目の回るような忙しさ(2025年4月撮影)
事業者プロフィール
取材後記
能登半島地震当日のお話は、あまりにも衝撃的で、うまく言葉が出てきませんでした。 しかし、実際に被災し、死を覚悟するような瞬間があったことを、しっかりと受け止めなければならないと感じました。 私が「勇気のある決断、行動ですね」と声をかけると、笹谷さんは「当たり前のことをしているだけです」と。 その姿には一切の謙遜がなく、本当に当然のこととして行動されていると、ひしひしと伝わってきました。 そして最後に、笹谷さんはこう朗らかに笑われました。 「戻ってきた当初は、家族や友人のためになればという思いだけでした。けれど、その行動が巡り巡って、能登という土地に住む人々のためになっているのなら、うれしく思います」 自然を前に、人の力はとても小さなものかもしれません。 けれど、誰かを思い、行動するその姿は、多くの人の心を動かし、協力の輪を広げ、やがて大きな力へと変わっていく。 私も、その一助となれたなら——。そう心から思える、忘れがたい取材となりました。

能登半島の中ほどに位置する、のと里山空港の目の前にあるNOTOMORI(2025年4月撮影)
青木真子(あおき・まこ、ライター)
大阪府大阪市在住。 記事執筆にとどまらず、企画立案・取材・ディレクション・進行管理など、コンテンツ制作に関わる幅広い業務に携わってきました。 今回、能登への訪問経験はなかったものの、震災後の報道や現地の声に触れるなかで「何かしらのかたちで力になれたら」という強い思いを抱くようになり、参加させていただきました。