
珠洲の米作りを守りたい。──親から子、子から次世代へとバトンをつなぐ“農業組合法人こうぼうアグリ”
農業組合法人こうぼうアグリ
更新日:2025年5月6日
珠洲の米作りを守りたい
米作りに集中し、多くの方々に珠洲のお米を届けたい

壊れた建物の下から取り出した肥料。今年の田植で使用する予定です(2025年4月撮影)

新しい倉庫内にある冷蔵庫の前。電気が来ていないため常温状態ですし、昨今の米不足という事情もあって、保存する米はほとんど無い状態です(2025年4月撮影)

2025年3月に竣工したばかりの新倉庫(2025年4月撮影)
より若い世代との関わりを広げたい

「道の駅 すずなり」では、切り干し大根や真空パックのお米を販売しています(2025年4月撮影)
全面復旧まであと一歩

新倉庫では、今年の田植に向けた準備が進んでいます(2025年4月撮影)
事業者プロフィール
取材後記
若い世代との関わりを広げたいという宮崎さんに対して、若い世代に訴求したい珠洲の魅力を伺いました。 「多分、この町にポツンとおる若者は、都会におる若者と比べて、求められる役割は圧倒的に多くて、自分の存在価値は高まるはず」と、宮崎さんは、少し照れながらも力強くおっしゃいました。確かに、多様性が叫ばれる今だからこそ、そういうところに魅力を感じる若い世代はいるのではないでしょうか? 小・中学校の同級生が次々と珠洲を離れ、宮崎さんも一度は離れましたが、「俺が珠洲に帰ったら、誰かが喜んだり、助かったりするんやないか」と思い、戻られたそうです。現在の宮崎さんのスケジュールをお伺いすると、マルチタスクでいろいろな会合に引っ張りだこ。存在価値を大いに発揮されていらっしゃると感じました。79歳のお父様は、ワカメの養殖(漁業)も行っていて、更にお忙しいとか……。 宮崎さん親子と繋がった若い世代は、農業から漁業まで、幅広く充実した珠洲の魅力を教わることができるのではないでしょうか? 私も都会でくすぶっている場合ではないかも?!
関谷由佳理(せきや・ゆかり、中小企業診断士)
富山県氷見市生まれ、神奈川県横浜市在住。金融機関に勤務するかたわら、中小企業診断士として事業者さんのご支援やライターとして活動中。ほぼ故郷である能登のためにできることは何かを考えて、シロシル能登のライターに。能登の事業者さんに伴走し、能登復興の一助になりたいと思います。