
「能登牛」を全国ブランドにすることが“寺岡畜産”の使命。震災をチャンスに変えたい
寺岡畜産株式会社
更新日:2025年8月5日
従業員とその家族、300人の暮らしを守る

2024年1月2日 被災した「てらおか風舎 富来本店」の様子 画像提供:寺岡一彦

2024年1月2日 1人では動かせないようなフライヤーなどが移動していた 画像提供:寺岡一彦
全国からの応援を受けて、どこよりも早いレストラン再開を目指す

2025年6月26日 志賀町富来地区 てらおか風舎富来本店の外観
「能登牛」を全国へ。食べて応援してほしい

2025年6月26日 志賀町富来地区 海岸沿いの道路に立てられた「てらおか風舎 富来本店」の看板
事業者プロフィール
取材後記
「てらおか風舎 富来本店」は、海風が気持ちいい海岸にほど近い場所にありました。牧場を模した白い柵に囲まれた芝生の庭やお店の外観は、一目見ただけでは震災の被害はほとんど感じられないほど、きれいに整えられていました。寺岡さんは「被害のあったところはきれいになるまでマスコミにも誰にも絶対見せないと決めていた」といいます。「何事もなかったように再開したかった」と。 その姿勢は、「いつも元気で笑顔が信条」のお話にも通ずるものがあるな、と感じました。同時に、その前向きな姿からは想像もできないような困難や苦悩を、震災後にいくつも乗り越えられてきたのだろうと思います。 寺岡さんが使命だと語る「能登牛」の全国ブランド化が実現すれば、地域のみなさんにとってもまた一つの希望の明かりになるのではないでしょうか。その日が一日も早く訪れることを願ってやみません。
那須あさみ(なす・あさみ)
山口県出身、長野県在住。フリーランスのライターとして、Webメディアを中心にインタビュー記事やコラムを執筆しています。 2024年、能登半島地震の取材で初めて能登を訪れたことをきっかけに、「何か自分にもできることはないだろうか」と思っていたところ、「シロシル能登」を知りました。一人でも多くの人が、能登のいまに関心を持ち続けること、知ろうとすること、その一助になれればと思っています。