能登半島の最北端に位置する珠洲市。日本海に突き出すように広がる里山里海の風景には、どこか時間の流れがゆるやかに感じられます。一方で、2024年の能登半島地震とその後の豪雨は、この土地に深い爪痕を残し、震災発生から2年が過ぎた今も復旧・復興の最中にあります。農地の冠水、地割れ、水利施設の損傷など、日々積み重ねてきた営みが、一瞬で揺らぐ現実を多くの人が目の当たりにしました。
2025年4月28日、珠洲市は石川県内の自治体として初めて「オーガニックビレッジ宣言」を行いました。それは単なる農業施策の発表ではなく、自然とともに生きてきたこの土地で、農業を、暮らしを、地域を、次の世代につないでいくための決意表明でした。
そして、この構想の立ち上げから、行政や農家と並走し続けてきた民間企業が“株式会社NAIA(ナイア)” です。本稿では、珠洲市がなぜオーガニックのまちづくりに踏み出し、地域とともに新たな価値を生み出そうとしているのかを、本事業の中核を担う株式会社NAIAの脊戸大樹(せと・ひろき)さんにインタビューしました。
[取材・構成:坂下有紀]
オーガニックビレッジ──珠洲が未来に向けて選んだ道
東京本社から珠洲市に本社機能の一部を移行した製薬会社大手「アステナホールディングス」のグループ会社、株式会社NAIAの脊戸大樹です。本来は2024年1月から入社予定でしたが、地震の影響で5月に入社し、「珠洲オーガニックビレッジ」に関わる業務も担当しています。
「オーガニックビレッジ」という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、有機農業の生産から消費までを一貫して地域全体で取り組む市町村のことです。農林水産省は「みどりの食料システム戦略」に基づき、このような地域(オーガニックビレッジ)の創出を支援しています。

すでに北海道旭川市と泉大津市が、全国で初めて「生産地×消費地」の「オーガニックビレッジ宣言」を行い、珠洲市でも2023年3月28日に「珠洲市オーガニックビレッジ協議会」が設立されました。

珠洲市産業振興課が協議会の事務局を担い、地元の農家さんや農業法人、民間企業が参加して有機農業産地づくりを推進しています。設立当初から瀬法司農園、農事組合法人こうぼうアグリ、浦野農園、SUZU合同会社、農業生産法人ベジュール合同会社、株式会社NAIAなどが参画しています。
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オーガニックビレッジ宣言は、有機農業をやる・やらないという単純な話ではありません。農業をこの先どうやって続けていくのか、地域全体で考えるための枠組みであり、有機農業を農家だけに任せるのではなく、行政や事業者、住民も含めて、生産から消費までを地域ぐるみで支えていこうという考え方です。
協議会が立ち上がった2023年当時、米の価格は下がり続け「このままでは農業を続けられなくなる」「田んぼを守れない」という生産者さんの声が多く聞かれました。珠洲は平野が少なく、中山間地で棚田が多い地域です。農地の規模拡大や効率化という点では、正直なところ条件は厳しい。それでも、寒暖差があり、米の食味がよく、環境としてはポテンシャルのある土地です。
だからこそ、ただ作り続けるのではなく、どうすれば続けられる形になるのかを考えました。その選択肢の一つが、付加価値をつけることができる有機農業を軸にした産地づくりでした。珠洲市オーガニックビレッジ協議会では、検討と実証を重ねながら、2024年度に「有機農業実施計画」を策定。その計画に基づいて、2025年4月28日にオーガニックビレッジ宣言を行いました。この宣言は「これから地域全体で、有機農業に本気で取り組んでいく」という意思表示であり、スタートラインだと思っています。

珠洲市は自然と人が共に生きてきた土地で、珠洲市を含む「能登の里山里海」が2011年6月に日本で初めて世界農業遺(GIAHS)に認定されています。しかし、2024年1月に発生した能登半島地震で最大震度6強と推定4.3mの津波を観測し、9月に発生した能登半島豪雨では人的被害・床上床下浸水のほか、収穫間近の農作物の冠水被害がありました。
協議会を設立した2023年当時は未曾有の災害がこの地を襲うことも、米が不足し高騰することも想像できないことでした。度重なる災害で多くのものが失われましたが、農地を守りたい、田んぼのある風景を次の世代につなぎたいという思いは消えていません。珠洲オーガニックビレッジは、その思いを形にするための一つの手段です。珠洲に合ったやり方で、無理なく、でも確実に、未来へつなげていきたいと考えています。
珠洲オーガニックビレッジに寄り添う「NAIA」という存在
私が働いている株式会社NAIAは、アステナホールディングスのグループ会社の一つで、社名の「NAIA」は当社のスキンケア・ヘルスケア商品のブランド名でもあります。このブランド名は、能登(Noto)、職人技(Artisanship)、循環(Inclusive)、本物(Authentic)の頭文字を組み合わせて生まれました。この4つの要素は、私たちが大切にする理念そのものです。
アステナグループは、1914年創業の企業グループで、ファインケミカル事業、HBC・食品事業、医薬事業、化学品事業、そしてソーシャルインパクト事業の5つの事業を展開しています。珠洲の地を気に入った当時のアステナグループ代表取締役社長CEO・岩城慶太郎が、2021年に本社機能の一部を珠洲市に移転し、新規事業を立ち上げる拠点としました。
「全国的に過疎化や高齢化が進むなかで珠洲のような地域は、これから日本各地に増えていく」「ここでの挑戦が、将来のモデルケースになるのではないか」と考え、2021年6月にソーシャルインパクト事業を開始し、社会課題の解決に取り組んでいます。
ソーシャルインパクト事業を基盤に誕生した株式会社NAIAは、能登発・ネイチャーサイエンスコスメ「NAIA」を開発しました。化粧水、美容液、保湿クリームやクレンジング、洗顔フォーム、バスソルトなどのスキンケアアイテムには、能登産の酒粕、米ぬか、炭、塩、能登ヒバなどをもとにした独自開発の5つの原料を使用しています。

特別栽培「さくら福姫」の米ぬか
珠洲市で有機農業の取り組みによって生まれた稲の米ぬかには、肌に嬉しい成分がたっぷり含まれています。NAIAが珠洲市に拠点を構えてすぐにスタートしたのが農業で、まずは食用にも酒米にも使える品種の米「さくら福姫」を珠洲市の地元農家さんと協力して栽培することにしました。茎が丈夫で災害に強く、海沿いで塩害が起こりやすい珠洲市での栽培に適した品種です。この稲を精米するとき大量に出る、ビタミンや海風のミネラルをたっぷり含む米ぬかを原料に「能登産コメヌカエキス(皮膚柔軟成分)」としてNAIAのスキンケアに使用しています。

「櫻田酒造」の酒粕
珠洲市で100年以上の歴史をもつ「櫻田酒造(さくらだしゅぞう)」とNAIAの取り組みは特別栽培のさくら福姫を使った「純米大吟醸 桃花鳥(とうかちょう)」の醸造を依頼したことから始まりました。「純米大吟醸 桃花鳥」は軽やかな口あたりに仕上げるために、コメがあまり溶けないよう調整しているため、アミノ酸などコメの栄養が酒粕に残ります。この酒粕にアミノ酸が通常の約4倍と豊富に含まれていることに着目しました。
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酒造りから生まれる副産物である酒粕を廃棄していたそうですが、追熟や抽出の方法を工夫することで、保湿成分の高いエキスとして活用できることがわかりました。この酒粕をもとにアミノ酸やミネラルなどの天然保湿因子などの成分を凝縮した「能登産熟成酒粕超濃縮エキス(保湿成分)」「能登産熟成酒粕パウダー(保湿成分)」を開発し、スキンケア製品に配合しています。現在は櫻田酒造だけではなく、宗玄酒造、松波酒造の酒粕も使用しています。
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「奥能登元気プロジェクト」のヒバ精油
奥能登地域の農産物・水産物・木材を使い、商品の企画・開発から製造までを行う「奥能登元気プロジェクト」と協力し、石川県の県木で建材や輪島漆器に利用されている能登ヒバを加工し原料として使用しています。ヒバはヒノキチオールという天然成分を多く含んでいます。その爽やかでウッディな香りにはリフレッシュ効果があり、NAIAではバスソルトを開発しました。今後もさまざまな製品への展開を検討しています。

「ノトハハソ」の菊炭
珠洲市の東山中集落で炭焼きを営む「ノトハハソ」代表の大野長一郎(おおの・ちょういちろう)さんは、昔ながらの手法でクヌギを丁寧に手焼きした美しい菊炭を生産しています。日本人は古来、コナラやクヌギなどの広葉樹を薪や炭の材料として活用し、自然の恵みをもたらす森を「柞(ははそ)」と呼んでいました。秋に伐られた木の切株には、翌春「ひこばえ」と呼ばれる新芽が生まれ、数年後にはまた伐ることができます。手焼きの炭は空気を多く含み、粒子が細かく多孔質です。この炭を使用した洗顔料は、毛穴の汚れを吸着してくれます。
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「炭に宿る300年の魂」地震で消えた火と窯を再び灯す 茶道用の炭焼き職人 “ノトハハソ”

能登の海洋深層水・能登海塩
NAIAのスキンケア製品の基剤に用いる水は、能登の海洋深層水を100%使用しています。海洋深層水は不純物が少ないエリアで採取したあと脱塩しています。ミネラルをバランスよく含み、肌にすっとなじみます。バスソルトの塩には、「能登海塩(保湿成分)」を中心に配合しています。お湯に溶かして入浴することでうるおいが逃げるのを防ぐ働きもあります。

NAIAのスキンケア商品は、農業とヘルスケアを掛け合わせた新しい付加価値の創出を目指し、地域社会とともに持続可能な未来の実現への取り組みから生まれたものです。アステナグループが創業以来培ってきたヘルスケアの知見と能登産の原料を活かし、今後もスキンケア、ヘルスケア分野で開発を進めていく予定です。
私自身が株式会社NAIAへの入社を決めたのも、こうした取り組みへの関心からでした。私は大学で農学を専攻し、土壌・水利を専門にしていました。前職はJAの職員で、奥能登ではシイタケ、ミニトマト、栗などの農業指導をしていました。両親が能登の出身で、子どものころは祖父母の家で過ごし、いずれは能登で仕事をしたいと思っていたので、奥能登で勤務した4年間ですっかり能登にはまってしまいました。しかし、畑違いの部署への異動が内示され「能登にいたい、自分のやりたいことがしたい」と転職を決意しました。
生産者さんや畑や山などの現場と関わることが好きで、サポート役、目的達成の調整役・裏方に徹するのが生きがいでもある私にとって、能登で生まれた自然原料を活用するNAIAの仕事と、珠洲オーガニックビレッジにも関わることができ、とてもやりがいを感じています。

珠洲や能登には、これまで充分に価値化されてこなかった素材がたくさんあります。それらをスキンケアやヘルスケアの原料として使えるか、一つひとつ検証していますが、米・炭・塩のほかにもまだまだ可能性を秘めています。珠洲市の花になっている「やぶ椿(ヤブツバキ)」、種類豊富な海藻なども興味深い素材です。また、当社が持ち込んで栽培を始めた安眠・リラックス効果が期待できる「ラフマ」も、珠洲の気候が栽培に適していて、国内では商業用に栽培している地域がほかにないため、希少性もポテンシャルも高い作物だと思います。
NAIAは「地域と一緒にブランドを育てる」という考え方を大切にしてきました。産地と共に育つことを大切にする姿勢が、オーガニックビレッジにもつながっていると思います。
有機農業から、商品づくりと「その先」へ
珠洲オーガニックビレッジでは、今は有機農業を中心に取り組みを進めています。正確に言うと、現時点の主流は「有機JAS」ではなく、化学農薬・化学肥料を使わない特別栽培です。いきなり理想を掲げるのではなく、珠洲の現場に合った形で、段階的に広げていこうという考え方ですね。

まず、なぜ米なのか? 理由はシンプルで、珠洲の農業の中心が稲作であること。そしてもう一つは、米由来の素材がスキンケアの原料としてとても優秀だからです。米ぬかや酒粕から抽出できるエキスには、肌のうるおいをサポートしたり、バリア機能を整えたりする成分が含まれています。
ただ、有機農業は簡単ではありません。農薬を使わない分、草との戦いが本当に大きく、日々の管理も増え、農家さんの負担はどうしても重くなります。さらに珠洲では、2024年の能登半島地震、そして奥能登豪雨の影響で、田んぼの地割れや冠水などの被害が出て、耕作面積そのものが大きく減ってしまいました。

もともと珠洲市では、有機に取り組む農家さんはゼロからのスタートでした。そこから珠洲市オーガニックビレッジ協議会が立ち上がり、有機農業の取り組み面積は約7ヘクタールまで広がりました。しかし2024年の災害の影響で、2025年現在で約1.5ヘクタールまで減少しています。協議会としては、2029年度(令和11年度)に3ヘクタールまで回復・拡大する目標を立てています。
有機農業を続けるために一番大事なことは「作った先が見えること」です。どれだけいい米でも、どれだけ手間をかけても、出口がなければ続きません。商品ができて満足して終わるのではなく、しっかりと販路を獲得することが重要です。

珠洲オーガニックビレッジの取り組み第1号の成果として形にしようとしていたのが日本酒です。有機農業の取り組みで生まれたお米を使った日本酒「純米大吟醸 桃花鳥(とうかちょう)」を櫻田酒造さんで醸造してもらい、2023年の年末に瓶詰めまで終え、年明けのリリースを待つばかりでした。

「桃花鳥」は、鮮やかな羽色を持つトキの雅称です。能登半島には古来よりトキが生息していたといわれていますが、1970年に本州で最後の野生のトキが能登北部の海岸で保護されたあと、野生種は絶滅してしまいました。近年は佐渡で飼育されたトキが放鳥されると、対岸の珠洲市にたびたび飛来するようになりました。その飛来実績から生息適地として認められ、放鳥候補地にも選ばれていました(震災後、2026年の能登での放鳥が正式決定)。
トキの餌場にもなる珠洲市の田んぼは、農家の高齢化とともに作付面積が減少しています。また、餌となるドジョウなどの生き物に対する農薬の影響なども懸念されています。本商品は、自然にやさしい農法による商品価値向上を新たな目標に掲げ、地域活性化とともに末永くトキの舞う空が続くことを願って開発されました。
ところが、2024年元日の地震で櫻田酒造さんの酒蔵が倒壊。保管していた桃花鳥も一部が破損してしまいましたが、残ったお酒は櫻田酒造さんに寄付し、クラウドファンディングの返礼品として活用していただきました。本来なら新商品として世に出るはずだったものですが、復興のための一つの支えにできたことはよかったと思います。
櫻田酒造さんは再建までの間、白山市の酒蔵を間借りして酒造りを続けている状態です。そのため桃花鳥の製造は、当面ストップせざるを得なくなりました。桃花鳥で使う酒米さくら福姫の栽培もいったん中断していますが、農家の方には化学農薬・化学肥料を使わない特別栽培コシヒカリを生産していただき、全量を買い取っています。そのお米は株主優待の品やオンラインショップで販売し、精米の過程で出る米ぬかをNAIAのスキンケア製品の原料として活用しています。

自分たちが育てた米が正当な価格で取引され、商品になり、誰かの暮らしのなかで役に立っていく。その実感が、農家さんにとって次の一歩を踏み出す力になり、結果として珠洲の復興を少しでも前に進める力になると信じています。
珠洲オーガニックビレッジの関わりシロ
珠洲オーガニックビレッジは、まだ完成した形ではありません。むしろ、立ち上がったばかりで、これから一緒につくっていく段階にあります。だからこそ、関わりシロはたくさんあり、農家さんだけではなく、さまざまな人にひらかれています。
1)珠洲市オーガニックビレッジ協議会の仲間になる
珠洲オーガニックビレッジに関心を持ち、参加・協力してくださる農家・農業法人・企業を歓迎します。有機農業や商品化にすぐ取り組めなくても構いません。「この先も田んぼを守りたい」「地域で農業を続けたい」という思いがあれば、まずは話を聞いて、一緒に考えるところから始められます。

2)珠洲で有機農業を始める
いきなり移住や就農するのではなく、既存の農家さんとつながり、修行のような形で関わってもらうこともできます。地域に入るハードルを協議会がサポートします。

3)有機農業セミナーへの参加
珠洲市オーガニックビレッジ協議会で有機水稲生産技術を専門とする講師を珠洲市へお呼びし、有機農業セミナーを開催しています。独自の技術で水田雑草を抑えるとともに、土壌分析をもとに稲の力を最大限に発揮させ、有機農業の課題である収量性向上を図る技術を発展させた、全国各地で有機稲作のアドバイザーを務めている専門家から講義・実技講習を受けることができます。

4)消費・情報発信などで関わる
プロボノ人材や地域おこし協力隊の力も借りながら、SNSでの発信やWebサイトの運営をしていますが、情報発信や認知はまだ行き届いていません。珠洲オーガニックビレッジの取り組みを知ってもらうこと、そこから生まれたオーガニック商品を購入し、消費者として関わっていただくことも大きな関わりシロです。商品を使い、それを誰かに伝えることで、この取り組みは確実に前に進みます。
▶珠洲オーガニックビレッジ 公式サイト
▶珠洲オーガニックビレッジ 公式Instagram
珠洲オーガニックビレッジは、農家、行政、企業、消費者、いろいろな立場の人が関わりながら、少しずつ形をつくっていきます。興味を持ってくれる人が一人増えるたびに、地域の未来の選択肢も一つ増える。そんな場に育てていきたいと思っています。
取材後記
脊戸大樹さんの話を聞いていて印象に残ったのは、「オーガニック」という言葉を、決して理想論として語らなかったことです。有機農業の価値や美しさを強調するよりも先に、米価の現実、農家の負担、被災後の状況、この地で農業が続けられるかどうかという不安──そうした現場の声を、一つひとつ丁寧に言葉にされていました。
前職のJA職員時代に能登の農業に深く関わり、現場を知り、関係を築いてきたからこそ持っている感覚と、調整役や裏方に徹することを厭わず「自分は前に出るより、間をつなぐ役が性に合っている」と語る姿勢に、珠洲オーガニックビレッジの活動に欠かせない適材中の適材だと感じました。
珠洲市オーガニックビレッジ宣言は、震災と豪雨を経て失われかけた風景や営みをどう未来へ手渡すのかを、地域全体で問い直すためのスタートライン。田んぼを守ること、農業を続けること。そして、地域に関わる人の輪を広げていくこと。その一つひとつが、復興という言葉では語りきれない、静かで確かな再生につながっていくことを願いたいと思いました。

